11月23日
2010年 11月 23日
またまた久しぶりのブログです。
長く入院している師匠の具合があまり良くないので、先月お会いできた事を噛みしめつつ、毎日を過ごしています。
このブログに書く内容は、師匠の事が多いですが、
音響効果の会社のブログなのに?
って思う方もいますし、
僕の人柄が見えましたって言ってくれる方もいたり、さまざまです、
なぜ、師匠の事が多いかというと、
今、この仕事をしていられる事が師匠のおかげだからです、
今から20年前、当時23歳で、まだまだ何もわからなかった時、
ただひたすら毎日与えられた仕事に追われ、日々徹夜に近い状態で、業界にありがちな、遅くまで仕事することが勲章って感じの毎日、
いったいこの仕事が自分にむいているのか?
このまま続けても意味が無いのではないか、
と、仕事への疑問と失望で悩んでいました。
そんなある日、帰宅した真っ暗な玄関で、
暗いはずが、目の右側に古いフィルムのノイズのような、白く光る何かが見えました、
気になって病院に行くと、
直ぐに瞳孔を開けて検査、
病名は、東京都で難病に指定されている
サルコイドシス
と判明しました、40歳までには失明する、
と言われました、
あまりにも急な宣告でした。
それから1週間、色々な検査入院となりました。
その1週間で一番感じたのは、勿論この先の自分の人生は一体どうなってしまうのか、
って事は勿論、
とにかく仕事がしたくて…
意外に選曲の仕事好きなんだなぁ−
改めて自分の事を見つめ直しました、
それからはとにかく不摂生をしないようにしながら、週に一度、眼球に注射するという、
ある意味、ハンディを背負った毎日になりました。
仕事がしたい、そんな時師匠に出会い、色々な指導を頂くようになりました、
体調が万全でない事、仕事への行き詰まり、毎日が不安でした、
とにかく誰かに引っ張ってもらわないと、立っていられなかったのかもしれません。
師匠はとにかく仕事で結果を出したければもっと勉強しろ!
ひたすら激を飛ばしてくれました、
今になって感じるのは、
厳しさの中の愛情です、
我が社にも社員がいますが、厳しく指導することは、責任もありますし、その人の事を考えて言わないと、逆効果になります、
厳しく指導する以上、自分もしっかりした生き方をしていないと相手には伝わりません、
そんな、厳しく愛情を持って指導してくれた師匠のお蔭で、日に日に指名の仕事が増え、独立、会社設立にまでになったのです、
簡単に厳しくと書きましたが、
例えば、友達と野球をやったりスキーをしたり、飲みに行ったり、
そんな若者なら当たり前の事を我慢して、
ひたすら毎日音楽を聞く、音楽ずけの毎日、
フリーになった時も、マスコミ電話帳に載っている製作会社にアポなしで営業しに行き、まずはトイレ掃除、
当時、全ての製作会社のトイレの位置は把握していました。
それも師匠から、1日10社以上回り、営業する前に必ずトイレ掃除をするように言われ、なぜかはわからないまま、ひたすらやってました。
今思えば、10年やってきた自分のオゴリをゼロにして、営業する、そんな意味があったのかもしれません。
だんだん民放のレギュラー番組をやらせてもらえるようになり、結果が出始めました。
簡単に20年間を書きましたが、
ここでは書ききれないほどの細かく親身になって相談に答えてくれました、
厳しく。
だから今でも毎月師匠のいる北海道に行き、色々な指導を頂く事が大事だと思っています。
よく、一人の人の意見ばかりに左右されるのはいかがなものか、
という意見を頂きますが、
ある意味、男として惚れ込んでいるというか、生きざまを尊敬しているというか、
師匠の思いを継承していきたいというか、
よく、○○イズムなどと言いますが、それを自分の中に創れるような生き方が出来れば、多分素晴らしい人生を送れるのではないでしょうか、
長くなりましたが、そんな事を考えて毎日を過ごしています。
黒田
by artmusicworks
| 2010-11-23 18:23